Go To the Lawyer
あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
さぁ、唐突に再開しました。ブログの時間です。
お題をどうしたもんかと考えたのですが、今日はこれです。
“go to the / a doctor”
冠詞はどっちでもいいです。そこを掘り下げたい方は please knock yourself out.
日本語でも言いますよね。「医者に行く」… 全くもって普通に聞く日本語です。でもこれ、おかしいと思いませんか?「医者」は場所じゃないですよね。
それは英語も同じで “(medical) doctor” は医業を職業とする「人」です。だけど “go to the doctor” って言うんです。
一旦日本語に話を戻しますが、他の職業(あるいは人を表す言葉)を使って、...に行くって言いますかね?歯医者、眼医者ぐらいでしょ?そもそも歯医者も眼医者も医者って言ってるし。(床屋、不動産屋、みないな ...屋 という言葉であれば職業と同時にその店舗、事業所を表すこともできるのでここでは触れません)
弁護士に行く、美容師に行く、自動車整備士に行く、私立探偵に行く、マッサージ師に行く… 言わないですよね。なぜか、「医者に行く」だけは自然な日本語として使われてるんです。医者=診療所(clinic) という意味もあるんでしょうね。「あそこの角に新しいお医者さんができるんだって」… 言いそうだな。この場合も意味としては、お医者さん(医者)=診療所 と解釈するのが自然です。医者=診療所、だから「医者に行く」が成り立つんだ...ということにしておきましょう。
(待てよ、昔うちのばあさんが、”按摩さん(マッサージ師)に行く”って言ってたな。まぁいいや。)
で、次は英語です。
go to the lawyer, go to the hairdresser, go to the (car) mechanic, go to the private detective, go to the masseur/masseuse, go to the real estate agent …
日本語と同じようにおかしな聞こえ方をするんですかね?いいえ、これ、全部OKなんです。
つまり “go to the + サービス提供者” の形でそのサービスを受けられる場所に行く、という意味になるんですね。そう、やはり日本語と英語って違うんですよ。
go to the lawyer はもちろん弁護士事務所に行く、弁護士に会いに行くですが、当然「法律に関するアドバイスを受ける」、という意味になります。
go to the mechanic は整備士のところに行く、ですが、当然「自動車を整備に出す」という意味になります。上述の職業については全部同じです。
その人のところに行くだけではなく、通常は「行ってそのサービスを受ける」という意味も含むんですね。もちろん文脈によりますが。
ただし、どんな職業でもこの表現が使えるかというと、やはりそれはそうではないんです。
外食をするのに、go to the cook とは言いませんし、英会話のレッスンを受けに行くのに go to the English teacher とも言いません。
どうですかね。挙げた例を考えると、専門職、専門性の高い職業で使える表現ってところかな?料理人や教師が専門職じゃないってわけではないんですけど、おそらく数が多い、という意味で専門性が薄いのかなと。調理師や教員にも免許はありますが、免許のないコックさん、先生、たくさんいますよね。
それから、この辺も言わないよなぁ、という職業も。
go to the pharmacist, go to the photographer, go to the tattoo artist…
それぞれ
go to the pharmacy, go to the photo studio, go to the tattoo parlor …
のほうが自然でしょうね。なぜって?うーん、難しくなってきましたね。
厳密にそれが境界か、というと違うかもしれませんが、免許、資格、ライセンスの有無が目安かも知れません。(ざっくりイメージでごめんなさい)
あとはサービスを提供する「人」と「場所」のどちらに焦点が当たるか、当たりやすいか、というのも関係しそうです。薬剤師なんかはもちろん有資格職ですが、薬局に行くときに薬剤師を選ぶ人ってあまりいないでしょう?
それから単純に慣用表現になっているかどうか、というのもありますよね。言語なんで。写真なんかは歴史的に比較的新しい文化なので go to the photographer という言い方が浸透しなかったのかもしれません。
まぁ、あまり硬く考えずカジュアルに行きましょう。(逃げた)
服を仕立てに行ったら I went to the tailor. (もちろん I went to the tailor('s) shopと同義)
眼医者に行ったら I went to the eye doctor. (もちろん I went to the eye clinic と同義)
会計士事務所に行ったら I went to the accountant. (もちろん I went to the account office と同義)
シンプルで簡潔です。口語的な表現ですので、是非会話の中で使ってみてください。
東京都立川市 大人のマンツーマン英会話
BELP English School